S-500
カーボンブラック・電極材料等の吸油量(DBP吸油量)を高精度に自動測定。スピードコントロールモーター採用による温度上昇抑制と独自トルク検出機構により、微小トルク粉体にも安定した測定を実現します。
リチウムイオン電池をはじめとする二次電池の性能は、負極材に使用されるカーボンブラックや黒鉛系材料の品質に大きく左右されます。吸油量(DBP吸油量)は、カーボンブラックのストラクチャー(粒子の凝集構造)を定量的に評価する指標として広く用いられ、電極内の導電ネットワーク形成や電解液の含浸性を予測するうえで欠かせないパラメータです。
S-500 は、国内外の大手電池メーカー・材料メーカーに採用されており、負極材の受入検査、ロット間品質管理、新規材料の研究開発において高い評価を得ています。スピードコントロールモーターの採用により装置の温度上昇を抑え、温度変化に敏感な電極材料でも安定した繰返し精度を実現します。
導電助剤として使用されるアセチレンブラックやケッチェンブラックなど、微小トルクで反応する粉体にも対応。独自のトルク検出機構により、低ストラクチャー材料でも明確なエンドポイント検出が可能です。
S-500 は、JIS K 6217-4 に準拠したトルク変化方式で吸油量を測定します。試料粉体をミキシングチャンバーに入れ、ブレードで撹拌しながら高精度マイクロ定量ポンプで一定速度のDBP(フタル酸ジブチル)を滴下します。
粉体が液体を吸収するにつれてブレードにかかるトルクが上昇し、やがて粉体が液体で飽和すると急激にトルクが低下します。この最大トルクの70%に達した時点を測定のエンドポイントとし、それまでに滴下した液量から吸油量(mL/100g)を算出します。
高精度マイクロ定量ポンプによる精密な送液制御と、応答性の高いトルクセンサーの組み合わせにより、従来の手練り法と比べて測定者間のばらつきを大幅に低減します。
S-500 はカーボンブラックに限らず、幅広い粉体材料の吸油量を測定できます。以下のような業界・用途で利用されています。
測定液もDBPに限らず、あまに油、シリコーンオイル、水、NMP(N-メチルピロリドン)、DOP(フタル酸ジオクチル)など、サンプルや規格に応じて切り替えが可能です。
タイヤ用カーボンブラック(N110、N220、N330等)は高ストラクチャーのため、混練時に大きなトルクが発生します。標準仕様のS-500(最大10Nm)では測定レンジを超える場合に対応するのが、高トルクタイプの S-520 です。
S-520 はタイヤメーカー、ゴムコンパウンドメーカーなどで採用されており、タイヤ用カーボンブラックの受入検査やグレード選定に利用されています。
型式 | S-500 |
|---|---|
測定方式 | トルク変化方式(JIS K 6217-4準拠) |
対応液体 | DBP, あまに油, シリコーンオイル, 水, NMP, DOP等 |
送液方式 | 高精度マイクロ定量ポンプ |
駆動方式 | スピードコントロールモーター |
最大トルク | 標準:5Nm / 高トルクタイプ:20Nm |
表示 | 液晶タッチパネル |
出力 | サーマルプリンター、RS-232C |
質量 | 約50kg |
電源 | AC100V 最大500VA |