VK-846
攪拌中のタンク内でも、止めることなく正確な粘度測定と制御を実現。半導体圧力センサーの正弦波駆動とフィルター処理により外乱に強く、インラインでの使用が可能な独自方式の粘度計です。
VK-846は、あさひ総研が独自に開発した「圧力変化方式」を採用したプロセス粘度計です。キャップ(ケーシング)内部に配置した半導体圧力センサーを正弦波で駆動し、キャップ内外で生じる微小な圧力差から液体の粘度を算出します。
正弦波駆動を用いることで、測定信号に対してフィルター処理を適用できます。これにより、攪拌やポンプ脈動などによる外乱ノイズを効果的に除去し、プロセス中の安定した粘度値をリアルタイムに取得します。回転式粘度計では困難な、液流れのある環境下での正確な測定を可能にした点が最大の特徴です。
測定部を覆うキャップ(ケーシング)は、外部の流れの影響を緩衝するとともに、正弦波駆動によって生成される圧力変化を安定的に検出するための制御空間として機能します。キャップ内に流入した液体に対して測定を行うため、測定部を液中に直接浸漬するだけでセットアップが完了します。
圧力変化方式による粘度計は、あさひ総研が1990年代に実用化して以来、30年以上にわたり国内外の製造現場で稼働し続けています。塗工・コーティング分野を中心に数多くの導入実績があり、装置の長期安定性と耐久性は実証済みです。
旧型式VS-640からの改良を重ね、現行のVK-846では半導体圧力センサーの感度向上とデジタル信号処理の高度化により、さらに広い粘度レンジと高い応答性を実現しています。
従来のオフライン粘度測定では、タンクからサンプルを採取し、温度を安定させた上で別途測定する必要がありました。この方法では、サンプリングから測定完了まで数分〜数十分のタイムラグが発生し、リアルタイムの工程制御が困難でした。
VK-846はインライン方式のため、測定部を攪拌中のタンクや配管ラインに直接設置し、プロセスを停止させることなく連続的に粘度を監視できます。粘度変化を即座に検知し、溶剤の追加や温度調整を自動制御システムと連動して行うことで、製品品質の均一化と原材料ロスの削減を同時に実現します。
攪拌翼の回転やエアレーションによる気泡混入は、多くの粘度計にとって測定誤差の原因となります。VK-846は正弦波駆動+フィルター処理によってこれらの外乱成分を信号レベルで分離するため、攪拌速度を変化させても安定した粘度値を出力します。
VK-846は、グラビアコーター、ダイコーター、ディッピング装置など各種コーティング装置への組み込みに対応しています。塗液の粘度をリアルタイムに監視し、コーティング膜厚の均一性を維持するための制御信号(4–20mA / RS-485等)を出力可能です。
粘度コントローラとの組み合わせにより、溶剤の自動補充や循環ラインの流量調整を自動化できます。フィルム・紙・金属箔など基材を問わず、高品質なコーティングプロセスを支える基幹センサーとして多数の採用実績があります。
型式 | VK-846 (旧VS-640) |
|---|---|
測定方式 | キャップ内半導体圧力センサー正弦波駆動式 |
特長 | 攪拌中のインライン測定対応、外乱に強い |
用途 | コーティング装置、粘度制御システム |